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【社労士が解説】中小企業の事務担当者必見!「労働時間」と「休憩時間」の正しい労務管理ルール

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はじめに


中小企業で労務管理や給与計算を担当されている事務担当者の皆様、日々の業務お疲れ様です。
従業員の勤怠管理を行っていると、「着替え時間は労働時間に入れるべき?」「昼休みの電話当番はお給料を払う対象になる?」「出張や直行直帰の時間はどう計算すればいい?」など、実務上の判断に迷う場面は非常に多いのではないでしょうか。

労務管理において、賃金を支払う義務のある「労働時間」と、そうでない時間を明確に区分しておくことは、無用な労使トラブルを防ぐための大原則です。
今回は、労務管理の基礎である「労働時間と休憩時間」の正しいルールと、実務で迷いやすいグレーゾーンの判断基準について、社会保険労務士がわかりやすく解説いたします。
 
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宮本 欣弥(みやもと きんや)
宮本人事労務パートナーズ代表。
石川県金沢市出身。金沢市を拠点に、全国対応で助成金申請に注力した社会保険労務士事務所を運営。
中小企業が「人」と「経営」の両面で強みを発揮し、持続的かつ自律的に成長できる環境をサポート。
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1.「労働時間」と「そうでない時間」の明確な区分

まず基本となる考え方ですが、出社してから退社するまでのすべての時間が労働時間になるわけではありません。
時間は大きく分けて「労働時間」と「労働時間ではない時間(休憩時間など)」で構成されています。

   労働時間とは

    「従業員が会社の指揮管理下で労務を提供する時間」のことを指します。会社は、この労務提供の報酬として賃金を支払う義務があります。

   休憩時間(労働時間ではない時間)とは

    「会社の指揮管理下から外れて従業員自身が自由に使える時間」のことです。従業員が自由に過ごせる時間であるため、会社はこの時間について賃金を支払う必要はありません。



 

2.法定労働時間と、中小企業が知っておくべき「特例措置」

労働基準法では、労働時間の上限を「1日8時間・週40時間」と定めており、これを「法定労働時間」と呼びます。

会社が就業規則などで設定した勤務時間(所定労働時間)を超え、さらにこの法定労働時間も超えて時間外労働をさせる場合には、あらかじめ「36(サブロク)協定」を結び、時間外労働をした時間分の割増賃金を支払わなければなりません。

【事務担当者必見!法定労働時間の特例措置】

原則は「週40時間」ですが、一部の事業場には特例が設けられています。
従業員が10人未満の「商業」「映画・演劇業(映画製作事業を除く)」「保健衛生業」「接客・娯楽業」に限っては、特例措置対象事業場として「1日8時間、週44時間まで」が法定労働時間として認められています。
自社がこの特例に当てはまるかどうか、一度確認しておくことをお勧めします。
 

3.実務で間違いやすい「休憩時間の4つのルール」

休憩時間は、ただ最低限の時間を与えればよいというものではなく、与え方に厳格な決まりがあります。
以下の「最低限のライン」が守られているか、自社の運用をチェックしてみましょう。 

① 労働時間の「合間」に与えること

業務の開始前や終了後に休憩をまとめることはできず、 必ず業務の途中で付与しなければなりません。

② 休憩時間は従業員が「自由」に過ごせるようにすること

前述の通り、会社の指揮命令から完全に解放されている必要があります。

③ 労働時間の長さに応じた休憩時間を与えること

労働時間が6時間を超える場合は「45分以上」、 8時間を超える場合は「1時間以上」の休憩を与える義務があります。 なお、最低時間さえ確保していれば、 何回かに分けて休憩時間を与えても構いません。

④ 事業所の全員に「同時」に与えること(一斉付与)

休憩は原則として全員一斉に取らせる必要があります。 ただし、労使協定を結べば一斉付与の例外が認められ、 交代で休憩を取らせることが可能になります。 なお、この休憩時間の一斉付与の例外に関する労使協定は、 労働基準監督署に届け出る必要はありません。

4.労働時間かどうかの判断基準(グレーゾーンの判定)

実務担当者を悩ませる「労働時間」の判断ポイント

実務担当者を最も悩ませるのが、 「この時間は労働時間に含まれるのか?」という判断です。
ここでは、具体的なケースごとの判断基準をご紹介します。

■ 実労働時間になるもの

会社の指揮管理下にある時間

  • 制服の着替え時間(会社で着替えることをルールとして義務付けている場合のみ。自宅からの着用を認めている場合は対象外となります)
  • 業務前の準備や業務後の片づけ
  • 手待ち時間
    (例:昼休み中でも電話当番や来客対応を命じられている時間)

■ 労働時間ではないもの

会社の指揮管理下から離れている時間

  • 昼休みなどの規定の休憩時間
  • 私用外出
  • 組合活動
  • 中抜け時間

■ 状況によって判断が分かれるもの

● 次の仕事までの待機時間・移動時間

判断基準: 自由に利用できる時間があるかどうか

コーヒーショップで休憩するなど、 自由に過ごせる時間がある場合は、 休憩時間として扱えるとされています。

● 就業時間外の教育訓練(セミナーなど)

判断基準: 参加が強制されているかどうか

休日セミナーなどで、 出欠を自由に決められる場合は 原則として労働時間にはなりません。
ただし、黙示の命令がある場合は別です。

● 健康診断

判断基準: 特殊健康診断かどうか

有機溶剤健康診断など、 業務上必要な特殊健康診断は労働時間となります。
一般健康診断は必ずしも労働時間ではありませんが、 実務上は労働時間として扱う企業も多くあります。

● 仮眠時間

判断基準: 緊急対応義務があるかどうか

電話対応や緊急対応が義務づけられている場合は、 仮眠時間であっても労働時間になります。

5.専門家に相談!直行直帰・出張・テレワークの労働時間

働き方が多様化する中で、社外での労働時間の把握も事務担当者の重要な課題です。

① 直行、直帰、出張の労働時間はどう判断する?

直行先に着いた時間から労働時間が始まります。そこまでの移動時間は、移動中に会社から特段の用務を命じられている場合等を除き、基本的には労働時間にはあたりません。
直帰の場合は、最後の仕事先での業務が終わった時間が労働時間の終了時間です。
出張中については、労働時間の長さにかかわらず「所定労働時間働いたものとみなして」賃金を計算している会社もありますが、近年は労働時間の実態把握が厳しく義務づけられているため、実態と異なる運用は法令違反の恐れもあるので注意が必要です。

② テレワーク中の労働時間管理

自宅などで働くテレワーク中であっても、当然のことながら労働基準法が適用され、労働時間の適切な管理が求められます。
電話やメールによる始業・終業の報告だけでなく、位置情報などとともに出退勤の時刻が記録できるような、勤怠管理システムの活用を検討することをお勧めします。

 

6.おわりに

いかがでしたでしょうか。 「労働時間と休憩時間の区分」や「手待ち時間などのグレーゾーンの判断」は、給与計算の根幹に関わるだけでなく、未払い残業代トラブルなどの大きな労使リスクに直結する重要なポイントです。

「自社の勤怠ルールが法律に違反していないか不安」「直行直帰やテレワークの社員の勤怠管理を見直したい」といったお悩みがございましたら、ぜひお気軽に当事務所へご相談ください。
社会保険労務士が、御社の実情に合わせた適切な労務管理体制の構築をサポートいたします。


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2026年05月11日 10:00

2025年最低賃金70円UPにどう備える?中小企業の対応法

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はじめに:最低賃金過去最大の引上げへ

2025年度の最低賃金改定で、石川県では過去最高の「70円アップ」となります。
※2025年9月8日の官報で正式発表
現行984円の最低賃金が、1,054円に引き上げられ、中小企業にとって見過ごせないインパクトです。

最低賃金の引き上げに備え、いま企業として準備すべきポイントは以下の3つです。

1.最低賃金に抵触する従業員がいないか確認
2.賃上げへの対応方針の検討
3.賃金引き上げ時に活用できる助成金の確認と準備

賃金アップは企業にとって負担増となる一方で、うまく準備すれば助成金を活用して乗り切るチャンスにもなります。
この記事では、最低賃金引き上げへの具体的な対応策と、活用できる助成金制度について、わかりやすく解説していきます。
 

 
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1.最低賃金に抵触しない従業員がいないか確認

最低賃金は、高校生やアルバイトを含むすべての労働者に適用されます。
加えて、時給制の従業員だけでなく、月給制の正社員も含めて、給与が最低賃金を下回っていないか、確認しましょう。

意外と見落としがちな「月給制」の落とし穴
例)1日8時間勤務、年間休日110日の会社

 基本給   178,000円
固定残業代    42,000円
 通勤手当    10,000円
 総支給   230,000円

一見、月給23万円あれば問題ないように見えますが、最低賃金の計算では、固定残業代(残業手当の前払い分)や通勤手当を除いて計算します。
こちらの会社は月平均170時間働く会社(365日-100日×8時間÷12ヶ月=170時間)です。
・月の平均勤務時間:160時間(計算式:365日-110日)×8時間÷12ヶ月
・最低賃金の算出:178,000円÷170時間=1,047円
→石川県の最低賃金1,054円を下回ってしまいます!

 

2.賃上げへの対応方法の検討

賃上げへの対応策として3つの対策が考えられます。

①基本給を上げる
例)170時間×1,054円=179,180円
→基本給をこの額以上にすればクリア

②勤務日数や勤務時間を調整する
年間休日を110日→115日とすると、月平均勤務時間が166.67時間に。
178,000円÷166.67時間=1,068円
→最低賃金クリア

③固定残業代の一部を基本給に振り替える。

(旧)
 基本給   178,000円
固定残業代    42,000円
 通勤手当    10,000円
 総支給   230,000円

(新)
 基本給   180,000円
固定残業代    40,000円
 通勤手当    10,000円
 総支給   230,000円
→最低賃金クリア。ただし、残業が40,000円を超える場合には、追加支給が必要であることに注意。

 

3.賃金引上げ時に活用できる助成金の確認と準備

2025年だけでなく、今後も毎年70円超の引上げが予想されます。
石破首相は「2029年までに全国平均1,500円」の方針を明言しており、今後も急激な賃上げが続く可能性が高いです。

そのため、急激な賃上げに対応するには、給与調整ではなく、業務効率化による経営体質の強化が必要です。

業務改善助成金の活用例
・アルバイト10名の時給を1,000円→1,060円に引き上げ
→機械やシステムの導入費に対し、最大75%(上限300万円)を助成
導入例:
・飲食店の場合:冷蔵庫の増台、真空包装機の購入、システムの導入、オーダーシステム(ipad)など
・クリニックの場合:予約システム、自動釣銭機など

まとめと次のアクション
最低賃金の引き上げは避けられない時代。今こそ、助成金を活用して賃上げに強い会社づくりを始めませんか?


 

 

📌 よくある質問(FAQ)

Q:石川県以外の最低賃金を知るには?
A:厚生労働省のHPや、各都道府県労働局の発表をご確認ください。最新情報が出次第、当社のLINEでもお知らせしています。


Q:最低賃金の改正はいつから?
A:例年10月上旬に適用されますが、都道府県ごとに異なるため、必ず行政発表をご確認ください。

Q:業務改善助成金は毎年使える?
A:はい。賃上げ対象者がいれば毎年活用できる可能性があります。要件が毎年変わるため、LINEでの無料相談をご活用ください。


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2025年09月05日 07:00

パート・アルバイト雇用で知っておきたい法律知識5選

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はじめに

パート・アルバイトの採用時にも、正社員と同じくきちんとした労務手続きが必要です。手続きを怠ると、労使トラブルや行政指導、助成金の不支給といったリスクが発生します。 パート・アルバイトを雇用する会社のために、押さえておきたい5つの法律知識をわかりやすく解説します。

「短時間だから大丈夫」「知り合いだから」との理由で、手続きを曖昧にしていませんか?
労働時間や雇用形態にかかわらず、企業には法的責任があることを理解しましょう。

よくあるトラブル例

①有給休暇に関する誤解
②税金の扶養範囲を超える勤務
③社会保険の扶養に関する誤解
④残業代・割増賃金の発生
⑤契約内容・勤怠管理の曖昧さが招くトラブル

これらの課題を解決するために、以下の5つのポイントを抑えてトラブルを防止しましょう。

 

 
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「押さえておきたい5つの法律知識」
 
6.まとめ      
 

 

1.有給休暇の誤解とトラブル

パートやアルバイトにも有給休暇はあるの?と驚く方が多いかもしれません。
実は、労働基準法第39条により、正社員でなくとも一定の条件を満たせば有給休暇が付与されます。

条件は主に以下の2つです。

①入社から6か月以上継続勤務していること
②全労働日の8割以上出勤していること

この条件を満たせば、週の所定労働日数に応じて有給日数が比例して付与されます。
(例えば週3日の勤務なら年5日の有給が付与されるなど)。

よくある誤解として「週1〜2日勤務だから有給はない」「学生には有給はない」…と思い込んでいるケースがありますが、このような場合でも有給休暇は付与されますので、パート・アルバイトは取得することができます。

実務の担当者は、有給休暇の残日数を正確に把握し、管理することが求められます。
就業規則(会社のルールブック)や労働条件通知書(入社のときに渡す契約書)には、あらかじめ有給休暇を使用するときに申請方法も明記し、秩序づけておくことも必要です。
近年、労働基準監督署の調査では、有給管理簿が法律どおり運用されているかについて確認されますので、事前に整備しておきましょう。

 

  

 

2.税金の扶養とシフト管理の落とし穴

学生アルバイトや主婦のパートから「扶養内で働きたい」と希望されることがよくあります。
ここで注意すべきは「扶養」の種類です。
扶養には「税金の扶養」と「社会保険の扶養」というの2つの異なるルールがあり、「扶養内で働きたい」という希望がどちらの扶養を指しているか確認する必要があります。

税金の扶養とは簡単に言えば、扶養内の金額に抑えると、扶養している方の所得税が安くなる…という制度です。
扶養している方の会社によっては、「扶養している家族」がいる場合、家族手当が支給される…というルールもあります。

税金の扶養について、現在のルールは以下のとおりになっています。
モデルケース:父(会社員)、母(パート)、子(アルバイトの場合)

配偶者の場合
年収160万円を超えると、超えた分の年収に応じて、徐々に扶養しているお父さんの税金が増えるイメージです。

大学生"以外の"扶養親族の場合
年収123万円を超えると、子供を扶養扱いにしていたお父さんの税金がドンと増えるイメージです。

大学生の扶養親族の場合(12月末時点で19歳~22歳の子)
年収160万円を超えると、超えた分の年収に応じて、徐々に扶養しているお父さんの税金が増えるイメージです。

この場合の年収は1月~12月に支払われた金額を言いますので、年末の忙しい時期に扶養の範囲に収めないといけないから、シフトには入れません…という状況になることは避けなければいけませんね。
また、私の過去の経験談ですが、扶養の意味は分かっていないけど、とりあえずみんなが扶養内で働くから、私も扶養内としたいという方も一定数いらっしゃいます。そのような方には丁寧に制度を説明することで、もっと働きたいと方針転換してくれる方も多いです。

当社の顧問契約サービスでは、従業員向けの説明資料などもご用意し、扶養に関する説明の負担を減らす取り組みを行っておりますので、気になる方はコチラをご確認いただければと思います。

※これらのルールは、記事を執筆している2025年7月25日時点の情報ですが、今後の税制改正によって、ルールが変わる可能性もあり、最新情報での確認が必要です。

 

3.社会保険の扶養と保険加入に関する誤解

先ほどは"税金の扶養"についてお話ししましたが、"社会保険の扶養"は別のルールになっています。

【社会保険の扶養内で働くためのルール  
①今現在の働き方を12ヶ月続けた場合、年収130万円未満となる。
 ※1月~12月の給与ではありません。
②扶養してくれる方の年収が扶養される人の2倍以上である。

この①と②を満たす場合には、社会保険の扶養となり得るイメージです。
また令和7年の税制改正大綱で、19歳~23歳の学生については、①の条件が150万円未満となる予定ですが、まだ正式なアナウンスはなされていません。

また、社会保険の扶養から外れると、パートの妻は国民年金保険料と国民健康保険料を納める必要があります。
※妻以外の扶養親族の場合は、国民健康保険料の負担が新たに増えます。

社会保険の扶養から外れる場合、新たに負担も増えるし、それなら会社の社会保険に入れてあげようとお思いの経営者さんもいらっしゃると思うのですが、その場合は下記の条件を満たす必要があります。

【厚生年金加入者が50名以下の会社の場合】
①週の勤務時間  が正社員と比べて4分の3以上であること
②月の勤務日数が正社員と比べて4分の3以上であること

この条件を満たさないと社会保険に加入することができません。
※逆に、この要件を満たす場合は、原則として社会保険に入らなければなりません。

一方、新たに社会保険の加入をした従業員がいる場合に獲得できる可能性のある助成金制度もございます。
このように公的支援制度である助成金を活用しながら、人手不足を乗り切る必要がありそうです!
※助成金申請は、弁護士、社労士のみが法的に代行可能な独占業務であるため、行政書士や税理士が代行することは法律上、禁止されています。


 

4.残業代・割増賃金の請求

パート・アルバイトなら、時給制だから働いた時間×時給を払っておけばいいんでしょ。
…と思っていらっしゃる方は要注意です。

1日8時間、週40時間を超える場合には、残業代が発生します。
また、22時~5時の間に勤務した場合は、深夜勤務手当が発生します。

夏休み期間中や年末年始は、1日7時間×週6日で働いてもらうこともあるんだよね…
土日だけ1日10時間勤務なんだよね…

という方も多いと思います。
その場合も原則として残業代が発生するのですが、労働基準法ではそのような繁忙期に合わせた働き方ができるように変形労働時間制という制度も設けられています。
制度を正しく設計して、適正な支払い体制を整えましょう。
 

 

5.勤務管理の曖昧さが招く労働時間の食い違いトラブル

契約書や出勤簿がない形で「口約束」で勤務させていると、思わぬトラブルに巻き込まれます。

・最初は6時間で1万円で働いてくれと言われていたが、実際は8時間勤務だった…
・本当は休憩も取れずに働かされていた…

というような申し立てがあった場合に対抗する術がなくなってしまいます。
言った言わないの水掛け論を防ぐためにも、数日の勤務や臨時的な勤務であったとしても、契約書や出勤簿の管理を行いましょう。

このようなトラブルを防ぐため、労働基準法では、労働契約を取り交わし、労働条件通知書を書面で交付することが求められています。

 

6.まとめ

アルバイトやパートの採用、臨時的なスタッフの採用であっても、しっかりとした労務知識の元、正しい雇用管理をしないと、大きなリスクを伴います。

まずは今回ご紹介した「5つの労務知識」を押さえ、社内体制を整備し、トラブルを未然に防ぎましょう。


 

📌 よくある質問(FAQ)

Q:正社員の採用の場合、注意すべき手続きは?
A:正社員の場合は、長期で基幹的な業務に従事するため、より厳密な管理が必要です。

正社員の採用に関する記事はこちら

Q:雇用保険の加入要件と社会保険の加入要件を満たす場合の手続は?
A:雇用保険の場合、ハローワークへ雇用保険被保険者資格取得届と出します。社会保険の場合は、年金事務所へ社会保険被保険者資格取得届(+被保険者移動届)を提出します。電子申請で行うことも可能ですが、正しい手続きをするためにも、初回は窓口での申請をお勧めします。

Q:パート・アルバイトのみの会社でも使える助成金はありますか?
A:はい。50代のパート・アルバイトを雇った場合の助成金や、業務の効率化を図れる設備に使える助成金(パソコン等の購入含む)がございます。
  各助成金ごとの支給要件・申請時期を満たす必要があります。採用前の早い段階で当社までご相談ください。


 

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2025年07月28日 11:00

【社労士監修】正社員採用時にやるべき「5つの労務手続き」

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はじめに

正社員を初めて採用するけど、どんな手続きが必要なのか不安…」そんな中小企業の経営者・採用担当者向けに、この記事では「正社員を雇う前に必ず行うべき5つの労務手続き」を、わかりやすく解説します。
 

正社員を初めて採用する企業にとって、入社前に必要な労務手続きは多くあります。
手続き漏れがあると、トラブルや助成金の不支給といったリスクにつながるため、事前の準備が欠かせません。
本記事では、「正社員採用時に会社が行うべき5つの手続き」を、実務経験をふまえてわかりやすく解説します。


手続き漏れは、従業員トラブルや助成金の不支給、行政指導のリスクを生むため注意が必要です。

この記事では、これから正社員を採用する企業のために、必須の5つの労務手続きについて、わかりやすく解説します。

 
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「5つの労務手続き」とは?
6.まとめ      
 

それぞれ順番に見ていきましょう。

1.入社前に渡す書類を準備しましょう

~会社が入社前に用意して渡すもの~
入社時に会社が従業員へ渡す書類は以下の通りです。

雇用契約書/労働条件通知書(必須)

労働時間・給与・休日などを明記し、書面で交付することが義務付けられています。
この書類を渡す段階では、まだ入社前ですので、雇用契約書や労働条件通知書には、採用内定状態であることを記入するとリスクヘッジにも繋がります。
 


  

 

2.必要な書類を収集しましょう

~入社までに本人に用意してもらうもの~
従業員側から入社までに準備してもらい、会社へ提出してもらう主な書類は以下のとおりです。


①雇用契約書/労働条件通知書(署名をもらったもの)

②源泉徴収票
③住民税の納付書や税額通知書
④業務に必要な免許、資格証明書
⑤秘密保持誓約書(必要に応じて。法的有効性に注意。)
⑥身元保証書(必要に応じて。法的有効性に注意。)
⑦雇用保険被保険者証(紛失の場合は以前に雇用保険を掛けていた会社名)
⑧扶養控除等申告書
⑨給与振込先の情報
⑩直近3カ月以内に受診した健康診断の控え
⑪マイナンバー(税・社会保障関係の手続きに必要)


入社時に出してもらう書類は、会社によって様々です。
自社の業務を振り返って、何を用意しておけば安心か、事前にピックアップしておくことが重要です。
また、マイナンバーの収集時には、利用目的の通知・本人確認・適切な保管管理(アクセス制限、暗号化等)を行い、保存期間経過後には速やかに廃棄する義務があります。

 

3.雇用保険の加入手続きの必要性

週20時間以上勤務する場合は、原則として雇用保険への加入が必要です。
届出先と届出書類は以下のとおりです。

届出先:ハローワーク(または電子申請)
提出期限:入社日から10日以内
提出書類:雇用保険被保険者資格取得届、雇用契約書、出勤簿など

 

4.社会保険の加入手続き(健康保険・厚生年金)

社会保険が適用される会社の場合で、フルタイムで勤務する場合などには、社会保険の加入も義務づけられています。
「うちお会社は対象?」と迷う場合は、こちらの記事で詳しくご説明しています。※記事は現在作成中です。
社会保険の書類の届出先と届出書類は以下のとおりです。

届出先:年金事務所(または電子申請)
提出期限:入社日から5日以内が目安
提出書類:健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届、  被扶養者異動届(健康保険の扶養家族がいる場合)

社会保険料の会社負担額についても、人件費の負担を考える上で、事前に把握しておいたほうがよいでしょう。
従業員が保険診療を3割負担で受けるために、できるだけ早く手続きをすることが重要ですね。


 

5.その他(住民税・注意喚起・協定書等)の管理業務

入社後に発生する、その他の管理業務も見落とせません。

例)住民税の特別徴収(給与天引き)の開始手続き
  退職金制度(中退共など)の検討や加入
  労使協定(36協定)の作成・届出(残業が発生する可能性がある場合)
  ハラスメントや情報セキュリティなどの注意喚起etc

退職金制度を導入する場合は、従業員に公平な制度運用がなされるよう、就業規則や退職金規程の整備が望まれます。

入退社管理や給与計算をカンタンに行う方法(当社の支援サービス)
初めての正社員採用では、これらの手続きをすべて自力で対応するのは大きな負担です。

宮本人事労務パートナーズでは、

・採用時に渡すべき書類の作成
・従業員からの必要情報の聞き取り支援
・保険手続きの電子申請代行
・給与計算の代行や従業員さんへの給与明細配信
・新規採用者から寄せられた質問への対応支援

をワンストップで提供しています。

 

6.まとめ

正社員採用は、企業経営の新しいステージの第一歩です。
その一方で、労務手続きを疎かにすると大きなリスクを伴います。

まずは今回ご紹介した「5つの労務手続き」を押さえ、社内体制を整えることが重要です。

 

📌 よくある質問(FAQ)

Q:1人だけの採用でも手続きは必要?
A:はい、正社員であれば必須です。アルバイトも条件により対象となります。


Q:窓口での申請と電子申請ではどちらのほうがおススメですか?
A:電子申請をお勧めしますが、有料のシステムを契約したほうが、手間が少ないです。
  初めて雇用保険や社会保険の手続きをする場合は、時間はかかりますが、窓口で申請することをお勧めします。

Q:採用に関する助成金を活用したいのですが、どの段階で相談すればいい?
A:助成金の対象となるには、制度ごとの支給要件・申請時期を満たす必要があります。採用前の早い段階で当社までご相談ください。

Q:給与ってどうやって決めればいいの?
A:最低賃金を下回らないことはもちろんですが、他にも以下のようなポイントを押さえる必要があります。
・業界・地域の相場(求人比較など)
・求人での魅力(応募数が大きく変わります)
・社内の公平性(既存社員やパート・アルバイトとのバランス)
・将来の昇給・賞与の設計(持続可能な制度か)

給与は「その場しのぎ」ではなく、制度設計とセットで考えることが重要です。

✅ 「こんな方はぜひご相談を」
✔ 正社員を雇いたいが、何から始めればいいか分からない
✔給与設定や手続きに不安がある
✔忙しくて社内だけで対応できない

宮本人事労務パートナーズでは、労務相談、保険手続き代行、給与計算代行まで一括支援いたします。 本業に集中できる環境づくり、はじめませんか?

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